スプロケットとは
スプロケットは、チェーンのリンクと回転して噛み合うように設計された機械式歯車です。スプロケットは、自転車、自動車、オートバイ、工具、その他の機械など、さまざまな用途に使用されます。
スプロケットには、あらゆる伝動部に使用できるように設計された「標準スプロケット」と、特定の条件での使用に対応させるために標準スプロケットに追加加工を施した「特殊スプロケット」の2種類が存在します。
標準スプロケットの種類
標準スプロケットは、あらゆる伝動部に適応できるようバラエティに富んだ形式・品種があります。
加工スプロケットの種類
加工スプロケットは、標準スプロケットでは対応することができない条件での使用を想定し製作するスプロケットです。
スプロケットの特注加工を承っています!
スプロケットの基本寸法
項目 | 式 | 備考 |
---|---|---|
ピッチ径 | Dp = P/sin180°/N | |
外径 | Do = Dp+0.7R | R.Fローラ形チェーン |
Do = Dp+R | Sローラ形チェーン、B形・ブシュ形チェーン | |
基円径 | D = R+3 | R ≦ 50の場合 |
D = R+4 | 50 < R ≦ 100の場合 | |
D = R+5 | R > 100の場合 | |
歯幅 | T = 0.9W-3 | R、Sローラ形チェーンの場合 |
T = 触軌幅-(3~6) | Fローラ形チェーンの場合 |
歯幅Tの寸法は基準値です。 内リンクの内幅により歯幅寸法Tの寸法許容値が変化します。
P | チェーンピッチ |
---|---|
R | チェーンのローラ径、 B形チェーンはブシュ径 |
W | チェーンの内リンク内幅 |
N | スプロケットの歯数 |
スプロケットの材質
スプロケットは、ローラとの噛み合いの際に発生する衝撃や曲げ応力に耐え、耐摩耗性を持つことが大切です。
現在一般に多く使用されているのは、機械構造用鋼です。機械構造用鋼は、材質的に安定し、強度・耐摩耗性に優れ、 加工面では溶断・溶接が容易にできます。しかも、少ロットでも対応ができます。
材質 | 説明 | 例 |
---|---|---|
機械構造用鋼 | 強靱で耐摩耗性に富むスプロケットで炭素鋼を使用した場合は、歯部に高周波焼き入れを施し耐摩耗性を向上させます。 歯部の製作では、精密熔断や機械加工などの方法がとられ正確な歯面が得られます。 | SS400、S35C、S45C |
ステンレス鋼 | 耐蝕性、耐熱性に富み、錆に強く美しい状態を維持する鋼です。 | SUS304 |